画像検索で「集合写真」などとキーワードを入れて検索してみると、大量に出てきます。ピースサインが。写真に写っている全員がピースサインを出してるものもあります。
なんなのでしょう? これは一体……。なぜみんな揃ってこのポーズをしているのか……。
それを見る僕の率直な感想は「気持ち悪い!」です。
今回はそんなお話です。
なぜ僕はピースサインが嫌いなのか
勘違いしないでいただきたいのですが、ピースサインの持つ意味が嫌いとか、形が嫌いとか、そういうことではないのです。
みんなが同じことをしているという状態、しかも、誰も疑問を持たず、当たり前のようにやっている感じが嫌なのです。
「みんなが同じことをしている」という状況を見ると、僕は無性に気持ち悪くなり、「僕だけは絶対にやりたくない」という気持ちになります。
これは、もう性分としか言い様がありません。逆に、なんでみんな平気なの? と思うばかりです。
子供の頃は指を1本だけ立てていた
その感覚は子供の頃からずっと持っていました。
「なんでみんなピースをするんだろう? バカみたいに……」と感じていました。
僕の子供の頃の写真には、なぜか指を1本だけ立てて写っているものがたくさんあります。
「俺は1本で十分だ! おまえらとは違うんだよ!」とでも思っていたのでしょう。
それくらい、筋金入りのピース嫌いだったのです。
解決策「蟹を讃える会」
僕は、この「ピースサインの群れ」への嫌悪感をどうにか消せないものか、考えました。
そして、その嫌悪感を一発で取り除く方法を編み出しました。
「僕は宗教団体『蟹を讃える会(通称:クラブクラブ)』の会長であり、指を2本立てるポーズはその会員であることを周囲に伝えるものである」と考えることにしたのです。
そのつもりで、先ほどの「集合写真」の画像を見ると……
「僕の作った会に、こんなにも多くの賛同者が!!」
しかも、みんな楽しそうです。ちょっと、感動してしまいます。
嫌いだったはずのものが、意味づけを変えるだけで、むしろ感動の光景に変わる。我ながら素晴らしい発想の転換です。
「蟹を讃える会(クラブクラブ)」の教義および入会方法
「蟹を讃える会」では「蟹は人類に幸福を運んでくる神の使者である」と考えています。
蟹が神聖な生き物であることを我々人類は、無意識で感じています。その証拠に『さるかに合戦』という話があります。神聖なる蟹をいじめるものは、結構残酷な方法で殺されるのです。「猿」は蟹を愛することのできない「人」になり損ねたものの象徴なのです。
2本の指を立てることで「私は蟹を愛している」「蟹が神の使者であることを知っている」という合図になります。これらを示すことで、神からより多くの恩恵が得られるのです。
また、そのサインを両手で行うことで「私は蟹になりたい」という意思を示すことができます。その意思は神に伝わり、来世、蟹として生まれ変わることができるでしょう。
さあ蟹を讃えましょう。蟹を愛しましょう。
「蟹を讃える会」の同胞は世界中にいます。数億とも数十億とも言われています。あなたもぜひ、この会に参加してください。
手続きなどは必要ありません。ただ、蟹への憧れを2本の指で表現すれば、それが会員である証なのです。
僕の作ったこの教義に賛同してくださる方は、写真などを撮影する際、指2本で蟹を表現し、ぜひ会の普及に協力してください。会長である僕からのお願いです。