原稿はできたけど表紙はどうしよう?
長い執筆期間を経て、原稿が完成。しかし、電子書籍を出版するためには、表紙を用意する必要がありました。
僕は、出版前の大きな壁、表紙問題に直面していたのです。
表紙はプロの方に依頼する予定だった
本の表紙は本の顔。大事な部分ですから、素人ができるものではないだろうと思っていました。なので、デザイナーさんに依頼しようと思っていました。
その際にどんな感じにしてほしいのか、デザイナーさんに注文を出す必要があります。「タイトルはこれで、サブタイトルはこれ。著者名はこれ。こういう煽りの文も入れて欲しい」みたいな。
僕は人に気を遣うので、「そんなこと言われても困る」と怒られそうな注文にならないように、なるべくわかりやすく注文を出そうと、イメージを具体的に考えていました。
そうして、頭の中でいろいろ考えているうちに、もし、僕が自分で作るとしたらどんな感じになるんだろうと、やってみたい思いに駆られました。
遊び半分で作ってみた。
いつもこのブログの画像編集でお世話になっている「Canva」というデザイン用のウェブサービスがあります。電子書籍の表紙も作れるらしいので、ちょっと遊び半分で試してみようと思いました。
どうせ自分で作っても、うまくできないだろう。自分で作った話にならない素人作品をみながら、やっぱりプロにお願いしてよかったとあとで思えるように、どうせ不採用だけど、「もしも僕が作ったらバージョン」を作ることにしました。
うまくできなくても、ブログのネタにでもすればいいやと軽い気持ちで始めてみました。
まずは、タイトルと著者名を打ち込み配置
『人づきあいが苦手な僕たちの逆襲』と……。ちょっと味気ないので、「逆襲」を大きくしてみました。
こんな感じになりました。
あれ? なんか悪くないかも……。
背景を設定
背景を色で塗りつぶす以外にも、写真を配置することもできます。塗りつぶしだと、いかにも電子書籍という感じになるので、写真を置いた方が、なんとなく実際にある本をスキャンした風に見えます。
「上善は水の如し」という章もあるので、水っぽい画像や水色の画像を中心にいろいろ背景画像を試してみました。
その中で「お? これけっこうよくない?」と思ったのがこれ。
優しい色合い。本の内容も優しさにあふれているし、合ってるような気がしました。
ただ、このテントウムシはどうなんだろう?
テントウムシが目立ちすぎます。Canvaに置いてあって、自由に使える画像なんて、すでにあちこちで使われている可能性が高いです。著作権こそクリアしていますが、このままだと「あ、あのCanvaの画像だ」とすぐにバレてしまいます。
実際、Googleの画像検索で同じ画像を検索したところ、たくさんのブログで、このテントウムシの画像が使われていることがわかりました。
そこで、テントウムシが写っていない位置に画像をずらしました。
それと、「逆襲」の文字が下すぎると思って、もう少し上に上げてみました。
うん。文字のバランスはこっちの方がいい。
でも、逆襲の位置、なんか前の方がいい意味で違和感があってよかった気がする。ということで、逆襲の位置は戻しました。
キャッチコピーや煽り文を入れて仕上げ
あとは、下の方に文字を入れて、ちょっと色合いを調整して完成。
ここまでやってしまうと、「せっかくだし、これ使おう」と思うのが人情です。
結局、デザイナーさんに依頼するのは止めて、これを使うことにしました。
我ながら悪くないと思います。ただ、僕の力ではなく、8割がた「Canva」のおかげです。僕は何もしてません。Canvaが用意してくれたものを適当に使っただけです。
こだわったところ
表紙画像の制作で、こだわったことや、注意したことは、いかにも個人の出した電子書籍っぽい感じは避けたいと思ったことです。
色が原色べた塗りとかだと、立体感もなく、いかにもな感じが強くなるので、原色は避けています。文字も、黒く見えても、完全な黒ではなく、濃いグレーだったりします。
フォントは全部で7種類くらい使っています。
「好かれる技術はあとまわし」「まずは悩みを終わらせる」の文字の大きさも下の方がちょっと大きいです。うっすら影も入れています。
配置もピッタリ揃えず、若干ずらしたりしてます。多少、違和感があってもいいから、機械的に作ったような感じのしない、人の手で作られた温かみを出したいと思いました。そこが、こだわったところです。
自分で作ってよかったと思うところ
自分で作ったおかげでお金がかからなかったというのも、もちろんありますが、自分で作ってよかったのは、作っている間に、文言を変えたりも自由にできる所でした。
「人づきあいとは?」という薄い文字も、最初は予定になく、スペースが気になったので、あとで付け加えたものです。自分で作ると、そういう所も自由にできるのがいいと思いました。