noteで『三刀流修行~中井佑陽インタビュー~』を連載中

僕は税金を払いたい

税金に対しては不満を言うのが国民の義務みたいになっていますが、そういう空気に流されることなく言いたいです。

僕は、むしろ税金をたくさん払いたいです(僕の本がもっと売れれば、もっとたくさんの税金が払えるのにと、もどかしい気持ちです)。

世の中に不満がない

僕は世の中に対して不満がありません。こんな弱っちい僕が、命を脅かされることなく生きられているのですから、感謝こそあっても、不満はありません。

僕はゴミを収集してくれたり、下水を整備してくれている国や地方自治体に、とても感謝しています。

「税金を取られた」とよく言われますが「取られた」という感覚はありません。

「税金払わなくていいですけど、そのかわり、ゴミは収集所まで自分で運んで下さい」と言われたら、「いや、お金は払うから収集車で持ってってほしいです」ってなります。

「税金は払わなくていいです。ただし、糞尿は自分でしかるべき場所まで運んで処理して下さい」と言われたら、「お金は出すので、下水を使わせて下さい」って感じです。

そう考えると、結構なサービスを、月に数千円でやってもらっているのだから、むしろ安いと思っています。

税金を払う方が、僕が自分で持っているより、よほど有効に使ってもらっているし、世の中にも、僕自身にとっても役に立っているように思います。

そもそもお金って……

税金がイヤだという人は、税金があると自分のお金が減ると思ってるからだと思います。

お金について、多くの人が勘違いしているようですが、お金は減るものではありません。人が働くことで、世の中を回るものです。

例えば、お金がこの世の中から無くなっても、全員が今のままの仕事と節度ある暮らしを続ければ、同じように世の中は成立します。

逆に、いくらお金があっても、働く人がいなければ、何も手に入りません。お金は無意味になります。

大事なのは、お金ではなく、働いている人がいるということです。

本当に大切にしなきゃいけないのは、お金ではなく、働いている人です。

働く人を大切にするためにお金はあるのです。「お金のために働く」というイメージから、「働く人を大切にするためにお金を使う」のだと、イメージを変えてみてはいかがでしょう。

「当たり前」でなはい

文明化された今の暮らしが、多くの人にとって「当たり前」になってしまいました。

それ以前がどれだけ大変だったか、知ることもなく、これが「当たり前」だと思うと、不満が生まれやすくなります。普通の水準がどんどん高くなって、同時に満足の基準がどんどん高まってしまいます。

でも、もっとずっと大変だった過去があったことを想像すると、今ありふれていることも、当たり前ではないと思えます。

「この現状をなんとかしたい」「未来の人の幸せのために」と、頑張ってくれた先人達のおかげで、もっともっとキツい状況を乗り越えて、改善しての今があるわけです。

時代はここまで来たのですから、そろそろ、その人達の「不満を未来に残さないために、将来のために!」という思いを受け止めてあげないと、その人達が報われません。

不満は自分の心が作るものと自覚して、小さな不満を膨らませるより、自分の側で不満を減らすようにした方がいいと思います。

税金に対する考え方もその一つです。不満は自分の心が作るもの。同じ材料で感謝や喜びだって作れるのに、不満を作らなくてもいいじゃないですか。どうせ払うのだから。

同じ一度の人生なら、僕は不満ばかり言う道を選ばず、この豊かな世界を作るために頑張ってくれた人や、今も頑張っている人たちからの贈り物を、素直に受け取れる人でありたいと思っています。

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